青森県 八戸市  公開日: 2025年08月19日

八戸市の地域計画:農地の未来を担保する取り組み

八戸市では、高齢化や人口減少による農業の衰退に対処するため、国が定めた「農業経営基盤強化促進法」に基づき、「地域計画」を策定しています。これは、従来の地区ごとの「経営再開マスタープラン」に代わるもので、各地区の現状と課題、将来の農業の姿、農地利用計画などを明確化します。

計画には、10年後の耕作者を示した「目標地図」が含まれますが、これは権利の移転を意味するものではなく、将来の農地利用の展望を示すものです。計画策定には、農業者、農業関係団体、行政などが参加する協議の場が設けられ、農地の貸し借りの将来像などを話し合います。

計画は毎年更新され、農地転用や農業振興地域整備計画の変更など、必要に応じて変更手続きが行われます。変更案は公告され、意見募集が行われます。 計画に関する情報や意見提出方法は、八戸市農業経営振興センターを通じて行われます。また、農地バンクを活用した農地の集約化も推進されます。 農地貸借は農地法に基づく許可申請と農地バンクを利用した方法の2種類があり、農地バンク利用のメリットとして複数農地の一括賃料支払いが挙げられます。 地域計画は、各種補助事業の条件にも関連するため、農業経営の安定化に重要な役割を果たします。
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八戸市の地域計画、興味深く拝見しました。高齢化と人口減少という喫緊の課題に対し、農地利用の展望を示す「目標地図」を用いることで、将来を見据えた計画的な農業経営の推進を目指している点が、非常に戦略的だと感じます。 権利移転ではなく将来の展望を示すという点も、農家の不安を軽減し、円滑な協議を進めるための配慮が感じられます。 農地バンクの活用による集約化も、効率的な農業経営に繋がる有効な手段でしょう。ただし、計画の変更手続きや意見募集のプロセスにおいて、情報伝達や参加機会の確保が、全ての関係者にとって十分に行き渡っているか、継続的なモニタリングが必要だと考えます。

ご指摘ありがとうございます。鋭いご意見、大変参考になります。確かに、計画の変更や情報伝達において、全ての関係者がスムーズにアクセスできるよう、更なる工夫が必要だと認識しております。特に高齢の農家の方々への配慮は、今後一層強化していくべき点だと考えています。 地域計画は、単なる行政主導の計画ではなく、地域全体の未来を担う重要な取り組みです。若い世代の方々にも、この計画に積極的に関与していただき、共に八戸市の農業の未来を創造していければ幸いです。 ご意見を参考に、より良い計画となるよう、関係者と連携して尽力してまいります。

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