【速報】一宮市立市民病院、医療過誤で和解成立　2550万円支払いへ

一宮市立市民病院は、1型糖尿病患者の救急搬送後に発生した医療過誤について、遺族との間で和解が成立したことを発表しました。

当時30代の患者は、意識障害により同院に救急搬送されました。インスリンポンプの不具合で高血糖状態であったため、糖尿病性ケトアシドーシスと診断され治療が開始されました。しかし、担当医師の指示ミスによりインスリン投与量が不足し、高血糖状態が改善されず、搬送から約3時間半後に死亡しました。

医療事故調査委員会は、インスリン投与不足が死亡原因であると判断しました。これを受け、病院は診療契約上の義務違反があったとして損害賠償を求められた件について、2550万円を支払うことで遺族と合意し、和解契約を締結しました。

再発防止策として、インスリンなどのハイリスク薬について、電子カルテ上で薬剤と希釈液をセット登録し、医師がそこから指示を出すことで、標準的な治療を確実に行える体制を構築しました。

院長は、患者と遺族に深くお詫びするとともに、二度とこのような事故を起こさないよう、職員一同、最善の医療提供に努めるとしています。