芥川龍之介が称賛した！蓮田が生んだ「正直者」の感動秘話

蓮田市根金の稲荷神社には、作家・芥川龍之介が自ら撰し、自筆で刻んだ石碑が残されています。
これは、蓮田市出身の按摩師・関口平太郎氏の善行を称えるもので、「正直の頭に神宿るとは、かう云ふ人」という言葉で、平太郎氏に最大級の賛辞を送っています。

平太郎氏は、幼少期に足が不自由になったにも関わらず、困っている人を決して見過ごせない心の優しい人物でした。
明治38年の東北大飢饉の際には、子どもたちに学用品を贈るなど、多大な善行を行いました。

この碑文は、当時人気作家だった芥川龍之介と、名按摩師として評判だった平太郎氏が、龍之介氏が平太郎氏の治療を受けたことをきっかけに知り合い、親交を深めたことから書かれました。
全国でも数少ない芥川龍之介の碑文の中でも、これは最も古い自撰自筆の碑として、大変貴重な資料となっています。