大分県早期水稲の適期収穫ガイド：新米を最高の品質で収穫するためのポイント

大分県では、温暖な気候を活かした早期水稲栽培が約280haで行われています。8月上旬から盆前にかけて収穫される新米は、消費者へ早く届けることができますが、その品質を維持するためには適期収穫が不可欠です。

適期収穫の判断は、品種ごとに異なるため注意が必要です。指標となるのは「青籾率」と「積算気温」です。青籾率は、穂にある未成熟な籾の割合で、圃場中央部を複数確認することで正確な判断ができます。積算気温は、稲の出穂日を0℃として、それ以降の平均気温を積み重ねたもので、品種ごとに収穫適期の目安となる数値が設定されています（例：コシヒカリは850℃）。

近年は高温傾向のため、葉や茎の黄変など、見た目だけで判断するのは危険です。JA営農指導員や普及指導員に相談しながら、生育状況や気象条件を考慮した総合的な判断が重要です。

適期より早い収穫は未熟粒増加による収量低下と乾燥コスト増加、遅い収穫は胴割れ米や茶米の増加による品質低下につながります。そのため、青籾率と積算気温を参考に、最適な収穫時期を見極め、高品質な早期水稲の収穫を目指しましょう。 より詳しい情報は、大分県農林水産研究指導センター農業研究部水田農業グループにお問い合わせください。