福島第一原発処理水海洋放出後のモニタリング結果：安全性は確保されているか？

2023年以降、東京電力福島第一原子力発電所では、ALPS処理水が海洋放出されています。その安全性確認のため、福島第一原発周辺海域9地点でモニタリングを実施。2025年7月29日時点の速報値では、全ての地点でトリチウム濃度が検出限界値（4.4～5.1 Bq/L）を下回り、人体や環境への影響はないと確認されました。これは、2015年以降の日本全国の海水における最大値（20 Bq/L）を大きく下回る数値です。

さらに、より精度の高い測定として、毎月電解富集法を用いた測定も行われています。この方法では、検出限界を約0.1 Bq/Lまで下げ、トリチウム以外の放射性物質（セシウム137など）の濃度も測定しています。2025年4月18日の測定結果でも、全ての放射性物質の濃度は、日本の規制基準やWHOの飲料水基準を大幅に下回っていました。

これらの測定結果から、現在のところ、ALPS処理水の海洋放出による環境への影響は確認されていません。環境省と東京電力、福島県などは、継続してモニタリングを行い、その結果を公表しています。詳細は環境省や東京電力のウェブサイトで確認できます。