大阪経済、一服感続く…上昇も小幅、今後の課題は？

大阪府の2025年4～6月期景気観測調査によると、景気は一服感が続いていることが明らかになりました。円高基調と原材料価格の低下により、全産業の業況判断DIは2四半期ぶりに上昇しましたが、上昇幅は限定的でした。設備投資DIは2四半期連続で低下しており、景気回復の勢いは弱まっています。

企業の来期見通しは2020年10～12月期以来の低水準で、米国関税引上げや物価高騰、金利・為替動向への懸念が強いことがうかがえます。

経営上の課題としては、「原材料費や人件費以外の経費上昇」が最も多く、人件費上昇、金利上昇、米国関税引上げによる影響も深刻です。特に製造業では人件費上昇と関税引上げの影響が大きく、非製造業では飲食・宿泊、小売、卸売、建設業で経費上昇が課題となっています。大企業では人材獲得競争の激化による賃上げが、人件費上昇の課題意識を強めているようです。

全体として、現状は持ち直しの兆しが見られるものの、依然として多くの課題を抱えている状況であり、今後の経済動向を注視する必要があります。