子どもが主役！地域を活性化する「こどもがつくるまち」とは？

廿日市市で活動する早川幸江さんは、ドイツ発祥の教育プログラム「こどもがつくるまち」を地域活性化の手段として推進しています。小学3年生から中学生の運営メンバーと幼稚園年長から中学生の参加者（こども市民）によって、独自の通貨やお店、ハローワークなどを設けた「まち」を運営します。

早川さんは地域支援員時代に、大人だけでは難しい地域活性化に代わり、子どもたちの育成に着目。浦安市での事例に触発され、廿日市市での開催を実現しました。当初は少人数での開催でしたが、市役所や商工会、市民センター、ボランティアの協力を得ながら規模を拡大。コロナ禍においてもオンライン開催や感染対策を徹底し、100名を超えるこども市民が参加するイベントに成長しました。

子どもたちは「まち」の中で、通貨のやり取り、お店での接客、仕事探しなどを体験。主体的に行動し、役割を演じることで、社会の仕組みや働くことの喜びを学びます。早川さんは、子どもたちの「自己決定」を尊重し、大人ボランティアはサポートに徹する姿勢を大切にしています。

この活動は、子どもたちの地域への愛着を高め、将来の地域活性化を担う人材育成にも繋がっています。参加した子どもたちは「お金の大切さ」「働く楽しさ」を学び、運営メンバーだった子どもたちがボランティアとして活動に参加するなど、好循環が生まれています。早川さんは、これからも「こどもがつくるまち」を通じて、地域を輝かせる活動に尽力していくと語っています。