三重県内で水稲（早期・普通期）を対象とした斑点米カメムシ類の大量発生が確認され、令和７年度病害虫発生予察注意報第２号が発令されました。県全域で７月上旬から９月中旬にかけて発生が予想され、農業研究所の調査では、予察灯による誘殺数や畦畔でのすくい取り調査において、平年を大きく上回る発生が確認されています。さらに、今後の気温が高く、日照時間が長い気象予報も、カメムシ類の増殖に有利に働く可能性が高いです。

被害を防ぐためには、以下の対策が重要です。まず、出穂10日前までに畦畔の除草を行い、カメムシの移動を防ぎましょう。出穂直後にはイネカメムシやクモヘリカメムシへの薬剤散布（粒剤を除く）を行い、穂揃期にもう一度散布することで被害を軽減できます。すでに穂が出ている水田では、追加防除も検討しましょう。薬剤散布の際は、薬剤抵抗性の発達を防ぐため、ローテーション散布を心がけてください。周囲より早く出穂する水田は被害が大きくなるため、必ず防除を行いましょう。また、カメムシの移動性が高いため、地域全体での一斉防除が効果的です。適切な薬剤の選定には、三重県農薬情報システム（https://www.nouyaku-sys.com/noyaku/user/top/mie）をご活用ください。早期の対応が、水稲の被害拡大を防ぐ鍵となります。