宇宙線で古墳を透視！小中学生が挑む考古学×物理学プロジェクト

茨城県東海村で行われている「宇宙線ミュオンで古墳を透視プロジェクト」の第3期活動が進行中だ。J-PARC、茨城大学、東京都立大学の研究者と「ミュオンにコーフンクラブ」の小中高生が協力し、宇宙線ミュオンを用いて舟塚古墳群2号墳の内部構造を探査している。

第1期では測定器1号機を製作、第2期では1号機による透視を開始し、2号機の製作も開始した。第3期では2号機を完成させ、古墳に追加設置し、2台体制での透視を行う予定だ。 活動は月1回開催され、専門家の指導の下、ミュオンデータの解析や、古墳ジオラマ製作を通して考古学と物理学の両面から学習を進めている。

7月には、1号機の透視状況報告、2号機の設置場所検討、そして舟塚古墳群2号墳のジオラマ製作が行われた。ジオラマ製作では、発泡スチロールやペーパークラフトを用いて古墳を再現し、出土した埴輪なども忠実に再現した。 6月にはひたちなか市の虎塚古墳と十五郎穴横穴墓群の見学会を実施し、前方後円墳の構造や埋葬施設について学んだ。これらの活動を通して、小中学生たちは古墳への理解を深め、ミュオン透視による探査のイメージを具体的に掴んでいる。

8月23日にはJ-PARCの施設公開で、製作したジオラマが展示される予定だ。参加者も随時募集しているので、興味のある方は問い合わせてみよう。