【2025年4月施行】離婚後の子育てがどう変わる？親権・養育費・面会交流の最新ルールを徹底解説！

令和6年5月17日、「民法等の一部を改正する法律」が成立し、令和8年4月1日に施行されます。この改正は、父母の婚姻関係にかかわらず、子どもの利益を確保し、健やかな成長を支えることを目的としています。

主な変更点は以下の通りです。

1. **親の責務の明確化**: 子の健全な発達、扶養の責務、そして父母間の協力義務がより具体的に定められました。DVや虐待など正当な理由がない限り、暴言や誹謗中傷、養育への不当な干渉、無断での転居、親子交流の拒否などはルール違反とみなされる可能性があります。

2. **親権・監護の見直し**:
* **共同親権の導入**: 離婚後、父母両方が親権を持つ「共同親権」が選択肢に加わりました。
* **親権の決め方**: 父母の話し合いで決めるか、決まらない場合や子に悪影響があると判断される場合は裁判所が子の利益を考慮して決定します。
* **親権の行使**: 共同親権の場合でも、日常の監護や教育は単独で行使可能ですが、進学や手術など重要な事項は共同で決定します。緊急時には単独での判断も可能です。

3. **養育費の支払い確保**:
* **法定養育費制度**: 離婚時に養育費の取り決めがない場合でも、一定期間、最低限の生活に必要な養育費を請求できるようになります。
* **情報開示命令**: 裁判所が、相手の収入や財産に関する情報の開示を命令できるようになります。
* **差し押さえ手続きの迅速化**: 債務者の給与情報などを市区町村に提供させる特例が設けられ、差し押さえまでの手続きがスムーズになります。

4. **安全・安心な親子交流**:
* **親族との交流**: 裁判所が認めれば、祖父母などの親族との交流もルールに定められるようになります。
* **「試しに会う」制度**: DVや虐待があった場合でも、安全を確認しながら親子交流を試行的に実施する仕組みが整備されます。
* **婚姻中別居の場合の交流**: 結婚したまま別居している場合でも、親子交流について話し合いで定めることが明確化されました。