太陽と水、澄んだ空気！葛城市が育む「菊」の知られざる秘密

奈良県葛城市は、県内でも有数の農業生産額を誇り、特に花卉（かき）の生産が盛んです。

この記事では、葛城市の花でもある「菊」に焦点を当て、その栽培の秘密に迫ります。
葛城市は、朝早く昇る太陽、山に遮られて早く沈む夕日、澄んだ空気、そして清らかな水という、菊の栽培に最適な条件が揃っています。これにより、二輪菊の段差や鮮やかな花色を生み出すことができます。

現在、小菊が中心ですが、かつては二輪菊や輪菊も多く栽培されていました。
菊の出荷は、お盆が最も需要が高く、4～5月に植え付け後、開花時期を調整するため電照設備（LED）を活用しています。

出荷のタイミングは、2～3分咲きの硬い状態で切り、1～2日後に市場へ出荷され、店頭に並ぶ頃には5分咲きになり、購入しやすい状態になります。
菊は主に仏壇やお墓参りに使われますが、近年は需要が減少傾向にあります。また、セレモニーホールの増加に伴い、菊の規格も短くなっています。

主な出荷先は、姫路生花卸売市場、鶴見花き卸売市場、なにわ花いちばです。
葛城市産の菊は、JA出荷の段ボールや「道の駅かつらぎ」「道の駅ふたかみパーク當麻」などで「葛城市産」の表示で入手できます。

長年菊栽培に携わる生産者の方々は、黄綬褒章を受章するなど、その技術と功績が評価されています。