文部科学省の指針に基づき、学校全体で食育を推進するための「食に関する指導の全体計画」作成の重要性と具体的な手順を解説します。

この計画は、学校給食法や学習指導要領にも基づき、栄養教諭を中心とした教職員の連携が不可欠です。計画作成には、まず児童生徒の食習慣や健康状態などの実態把握が重要です。体力、学力、健康状態、食習慣、意識などを多角的に分析し、課題を明確化します。

その上で、学校全体の教育目標と各学年の発達段階を考慮した「食に関する指導の目標」を設定します。この目標達成のため、各教科や特別活動における食育指導の具体的な内容、家庭や地域との連携方法、そして肥満児への個別指導など、具体的な取り組みを計画に盛り込みます。

計画には、地場産物活用による地域理解の促進や、学校給食との連携強化なども含めます。また、計画の評価指標を設定することで、年度内の目標達成度を数値で確認し、改善に役立てます。

計画作成にあたっては、既存の調査データや教員の観察記録などを活用し、数値データに基づいた客観的な分析を行いましょう。計画は全教職員で共有し、共通理解を深めることが重要です。家庭や地域との連携を密にすることで、より効果的な食育を実現できます。


最終的に、作成された計画は、児童生徒の食に関する知識・技能・態度の向上、健康な食生活の習慣化、そして地域社会との連携強化に繋がるものです。 各学校の状況に合わせて柔軟に活用し、効果的な食育推進に役立ててください。