蓮如筆！躍動感あふれる「六字名号」に迫る

大阪府貝塚市にある妙順寺には、本願寺8世蓮如が筆をとったとされる「紙本墨書六字名号」が所蔵されています。

この寺院は、蓮如が布教で訪れた際に当地の豪族が浄土真宗に帰依したことが起源とされています。

「南無阿弥陀仏」と書かれた六字名号は、浄土真宗の教えを広めるために本尊として与えられたもので、蓮如自身も多く製作しました。

妙順寺の六字名号は、躍動感のある筆致と「虎斑」と呼ばれる墨のかすれが特徴です。花押はありませんが、大阪市願泉寺所蔵の蓮如真筆とも酷似しており、布教の際の作品と考えられています。

この資料は、この地域での浄土真宗の広まりや貝塚寺内町の成立を理解する上で貴重なものです。