東京都 目黒区  公開日: 2025年09月25日

目黒区のいじめ防止対策:現状と取り組み

文部科学省の調査結果によると、令和5年度の目黒区立小中学校における「法令上のいじめ」認知件数は、小学校で894件(社会通念上のいじめ68件を含む)、中学校で82件(社会通念上のいじめ6件を含む)でした。これは令和4年度から増加傾向にあるものの、令和元年度と比較すると、小学校で約10%増加、中学校で約40%減少しています。

目黒区では、平成29年に「目黒区いじめ防止対策推進条例」を制定し、学校、保護者、関係機関と連携して対策に取り組んでいます。具体的には、定期的なアンケート調査、児童生徒による「STOP!いじめ私の行動宣言」の作成、いじめ問題を考える会議の開催などを通して、いじめのない学校環境づくりを目指しています。

さらに、教職員向け研修の充実にも力を入れており、「目黒区立学校・園いじめ問題対策」教員研修冊子などを活用した年3回以上の研修を実施しています。情報モラル教育の面では、「目黒区版学習用情報端末(タブレット)によるいじめ防止啓発資料」を作成し、タブレット利用におけるトラブル防止に努めています。

目黒区は、いじめを重大な人権侵害と捉え、今後も全教職員が連携して未然防止に努めていくとしています。
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目黒区のいじめ対策の取り組み、興味深く拝見しました。小学校での増加傾向は懸念されますが、条例制定による継続的な取り組みや、教職員研修、情報モラル教育への投資など、多角的なアプローチがなされている点は評価できますね。特に、児童生徒自身による「STOP!いじめ」宣言などは、主体的な意識醸成に繋がる効果的な施策だと感じます。ただ、数字だけでは見えない部分、例えば、いじめ相談窓口の充実度や、相談しやすい校風づくりといった、よりソフトな面での対策も今後の課題として検討していく必要があるのではないでしょうか。

ご指摘の通りですね。数字だけで判断できない、現場の雰囲気や相談しやすさといった要素は非常に重要です。目黒区の取り組みは確かに多角的ですが、数値の推移だけでなく、生徒や保護者からのフィードバックを丁寧に分析し、より効果的な支援体制の構築に繋げていくことが大切ですね。相談しやすい環境づくりには、教職員の意識改革はもちろん、生徒同士の信頼関係を育むような教育も不可欠でしょう。ご意見、大変参考になりました。ありがとうございます。

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