三重県 松阪市  公開日: 2025年09月24日

松阪地区の救急医療改革:選定療養費導入1年間の成果と課題

松阪市の三基幹病院(松阪中央総合病院、済生会松阪総合病院、松阪市民病院)では、令和6年6月1日から救急搬送時における選定療養費の運用を開始しました。1年間の運用結果によると、救急搬送後に入院しなかった患者の割合が5.7%減少し、入院率は増加しました。これは、医療機関の適正受診につながる効果を示唆しています。

選定療養費の徴収は救急搬送患者の9.9%に及び、傷病別では疼痛、打撲傷、めまいなどが多く、年代別では高齢者が最も多い結果となりました。

一方、救急出動件数と救急搬送件数は約1割減少し、1日に50件以上の救急出動があった日数も約6割減少しました。これは、救急車の出動要請が重なる事態の減少につながっています。

一方で、休日・夜間応急診療所の内科患者数は約3割増加し、救急相談ダイヤルの相談件数も約3割増加しました。この結果は、軽症患者の一次救急医療機関への適切な受診増加を示唆しています。

この取り組みは、一次・二次救急医療の機能分担と持続可能な救急医療体制の整備に一定の寄与があったと評価されていますが、今後、関係機関で継続的な協議と検討が行われます。
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松阪市の救急医療体制改革、興味深い結果ですね。選定療養費導入による入院率増加と救急車出動件数の減少は、医療資源の最適化に繋がっているように感じます。特に、軽症患者の一次救急医療機関への受診増加は、適切な医療アクセスという観点から評価できる点でしょう。ただし、高齢者の選定療養費徴収率が高い点や、今後の継続的な協議の必要性については、更なるデータ分析と社会的な議論が必要だと考えます。

ご指摘の通りですね。確かに高齢者の割合が高いのは今後の課題であり、制度の運用面での工夫が必要かもしれません。また、選定療養費導入による影響は多角的に分析する必要があり、単純な数字だけでは判断できない部分も多いでしょう。継続的な協議を通じて、より良い救急医療体制が構築されていくことを期待しています。貴重なご意見、ありがとうございました。

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