東京都では、オンライン家庭教師と教材購入を伴う契約トラブルが急増していることを受け、東京都消費者被害救済委員会に紛争解決を付託しました。

きっかけとなったのは、40代女性がオンライン家庭教師契約で、授業料とは別に約53万円の教材費を支払ったにも関わらず、授業に満足せず解約したところ、教材費の返金を拒否されたというケースです。

この女性は、安価な授業料の広告に惹かれ契約しましたが、契約時に高額な教材費の説明を受け、クーリングオフや中途解約の説明もなかったと主張しています。

東京都は、同様の相談が2023年度62件、2024年度76件と増加傾向にあることを受け、今回の付託に至りました。

問題点として、特定商取引法に抵触する可能性のある契約内容、中途解約に関する説明不足、安価な授業料を強調した広告による不意打ち性の高い勧誘方法などが挙げられています。

東京都消費者被害救済委員会は、このケースを審議し、公正な解決策を提示します。その解決策は、同様のトラブル防止にも役立つとして、広く公開される予定です。

消費者には、安価な広告に惑わされず、契約内容、教材の質、契約金額、解約条件などを十分に検討し、トラブル発生時は消費生活センター（消費者ホットライン「188」）に相談することが推奨されています。