8月上旬から中旬にかけて台風や大雨による農作物被害を防ぐための事前・事後対策をまとめました。

**事前対策**は、作物別に異なります。水稲では排水路の整備と冠水防止、畑作では排水路の点検と滞水防止が重要です。さつまいもは排水路整備に加え、畝の土流出対策も必要です。野菜は防風対策として防風垣や防風ネットの補強、収穫期が近い野菜の収穫、育苗中の苗の保護が重要です。花きは排水溝の整備、低木の被覆固定、収穫直前の切り花の早めの収穫などが挙げられます。果樹は防風施設の点検整備、幼木の支柱補強、収穫中の果物の保護などが重要です。茶は防風ネットの保守点検、幼木の剪定などが重要です。葉たばこは乾燥施設の点検と収穫、畜産は畜舎の補強と発電機の準備が重要です。園芸作物のハウスは、ハウスの補強や排水路の整備が必要です。農業機械は浸水被害が予想される場所からの待避が必要です。

**事後対策**も作物によって異なります。水稲では排水と土砂除去、畑作では排水と潮風害対策の散水です。さつまいもは畝の土壌回復と病害虫防除、野菜は被覆資材の除去、病害虫防除、追肥などが重要です。花きは倒伏した株の立て直し、整枝、殺菌剤散布などが必要です。果樹は倒伏樹の起こし、枝の処理、殺菌剤散布などが必要です。茶は殺菌剤散布、肥料補給などが必要です。葉たばこは乾葉の点検と再乾燥が必要です。畜産は畜舎の排水と消毒、トウモロコシなどの処理が必要です。園芸作物ハウスはハウスの補修、作物の保護などが重要です。農業機械は泥水に浸かった場合はスイッチを入れないで、業者に点検を依頼しましょう。

いずれの場合も、排水路の整備は共通して重要な対策です。 台風・大雨の接近が予想される際は、このガイドを参考に、早めの対策を実施し、被害を最小限に抑えましょう。 不明な点があれば、最寄りの地域振興局・支庁農政普及課へ相談してください。