栃木県畜産酪農研究センターは、最新の研究成果を「畜産酪農研究センターだより」で発信しています。 近年では、メタン削減のための簡易型測定法開発やアニマルウェルフェアに配慮した豚の免疫学的去勢技術の研究など、環境負荷低減と動物福祉向上に貢献する研究が盛んに行われています。

具体的には、メタン排出量削減のための資材評価や、堆肥化過程における温室効果ガス削減、バイオ炭を用いた牛床臭気削減試験など、持続可能な畜産を目指した取り組みが多数報告されています。 また、養豚・酪農分野においては、豚肉の新たな評価指標確立、乳牛の暑熱対策技術「SLICK牛」の活用、搾乳ロボット導入農家の調査、スマート酪農牛舎での研修など、生産性向上と効率化のための技術開発も進められています。

さらに、飼料作物に関する研究も充実しており、トウモロコシやイタリアンライグラスの適期播種、品種選定試験、飼料用米の活用など、飼料自給率向上のための取り組みが紹介されています。 これらの研究成果は、県内畜産農家の生産性向上や経営安定化に大きく貢献しています。 その他、公開デーやセミナー開催、研修会の情報も提供され、地域社会との連携も重視されています。 最新号では、チーズ研究の特許登録や、新たな排水処理技術に関する成果なども掲載されています。 センターのウェブサイトでは、過去の報告書やマニュアルなども閲覧できますので、ぜひご覧ください。