会津坂下町いじめ問題：和解成立と学校教育の反省

2014年5月、会津坂下町立坂下中学校で生徒の筆箱隠しが発覚。担任は加害生徒への申し出を促したが、反応がなく、学年全体への「禁足」処分を決定しました。この処分が原因で、被害生徒は同年6月から不登校となりました。

2017年、町教育委員会は第三者委員会を設置し調査。禁足処置の不適切さを指摘する答申が出されました。その後、再調査が行われ、2019年の報告書では、禁足処置自体は「不適切」ではないものの、被害生徒への配慮が欠けていたと結論付けられました。

2021年7月、被害生徒の両親は町に対し、330万円の損害賠償請求を提起。安全配慮義務違反、復学支援義務違反、調査報告義務違反を理由としました。

2023年11月9日、町議会で和解が承認され、17日に両親と和解が成立しました。裁判所は、禁足処置は生徒への配慮を欠き、学校教育上「不相当」であったと判断。町は、禁足処置について「不適切とは言えない」と主張しましたが、裁判所の見解を踏まえ、今後禁足処置は行わないことを表明しました。町は被害生徒とその家族に謝罪し、いじめ防止対策の強化を約束しました。