北海道家畜衛生の最前線：最新の防疫対策と疾病調査報告

北海道の家畜保健衛生業績発表会は、家畜衛生の向上を目的として毎年開催されています。令和7年度（第73回）は10月9日（木）に札幌市で開催され、前日には越境性動物疾病に関する講演会も予定されています。

過去の発表会（令和5・6年度）では、各家畜保健衛生所の取り組みが報告されました。内容は、地域連携による防疫体制強化、汚染物品処理計画、高病原性鳥インフルエンザや牛ウイルス性下痢への対応、牛伝染性リンパ腫やサルモネラ症の清浄化対策、アカバネ病への対応など多岐に渡ります。

また、病性鑑定施設における試験・調査成績も発表されており、コールダックのロイコチトゾーン症、肉用鶏のEnterococcus cecorum感染症、ESBL産生大腸菌、薬剤耐性Rhodococcus equiなど、新規感染症や薬剤耐性菌の発生状況に関する報告も含まれています。さらに、牛呼吸器病、ヨーネ菌、サルモネラ菌などの解析結果や、馬の異常産、山羊ヨーネ病、鶏伝染性気管支炎ウイルスに関する研究成果も発表されています。これらの発表を通して、北海道における家畜衛生上の課題と対策が検討・協議されています。